Casual Duel Consideration

遊戯王のカジュアル環境やデュエル動画についての考察記事を書いてます。

エクシーズ召喚登場後のカジュアル環境の変遷 其の弐

当ブログに御アクセス頂き真にありがとうございます。

レオオオオオです。

本記事は、前回記事「エクシーズ召喚登場後のカジュアル環境の変遷 其の壱」の続きとなっております、初見の方がございましたら是非前回記事を先にご閲覧下さい。

前置きもそこそこではございますが、早速前回記事の続き―2012年以降の新規カードとそれによるカジュアル環境への影響―を始めさせて頂きます。

 

■2012年1月7日 GOLD SERIES 2012発売

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2012年に入って最初に登場したのが、毎年恒例となった「GOLD SERIES」です。

今回は既存カードの収録だけではなく、海外新規カード《発条機雷ゼンマイン》が収録されるという異例の事態となりました。

ランク3にして守備力2100、素材を消費することによる破壊耐性、除去効果の3つを兼ね備えるこのカードは、劣勢時の壁モンスターとして、また《No.17 リバイス・ドラゴン》と並んで序盤の様子見や布石として大変優秀なモンスターでした。

その他にも入手が困難だった《D.D.クロウ》《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》《終末の騎士》《ローンファイア・ブロッサム》《王家の眠る谷-ネクロバレー》《強欲で謙虚な壺》《スターライト・ロード》等の優秀なカードが多数再録され、カード資産に乏しいプレイヤーの大きな助けとなりました。

 

■2012年1月24日 デュエルターミナル「破滅の邪龍 ウロボロス!!」稼働、オーバーレイガイド2発売

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またシンクロ召喚登場以降長らく続いてきた「デュエルターミナル」が遂に最後のタイトルとなりました。

ラストのパッケージを飾るのは、《氷結界の龍 トリシューラ》がヴェルズ化して生まれたエクシーズモンスター《ヴェルズ・ウロボロス》です。

レベル4×3という少々重い召喚条件ではありますが、2750の攻撃力とヴェルズ化前と同じく相手のフィールド、手札、墓地に1回ずつ干渉できる能力によってランク4の柔軟を更に高めます。

更に《インヴェルズ・ローチ》よりも更に強烈な上級モンスターメタを備えるヴェルズの切り札《ヴェルズ・オピオン》が登場。同時に登場した《侵略の汎発感染》や、素材を一度に揃えられる《レスキューラビット》、そしてラビットから出し分けが可能な《エヴォルカイザー・ラギア》などを駆使してバックを固め相手を封殺する【ヴェルズラギア】が登場し、環境に頭角を現してきます。

また、ヴェルズに対するカテゴリ「セイクリッド」の切り札にして、サルベージとバウンスを1体で行える《セイクリッド・トレミスM7》が登場、ランク6が本格的に動き始めました。

その他にも、非常に重い召喚条件とそれに見合う強烈な効果を持つ《創星神 sophia》、高い攻撃力とドロー効果、引いたカード次第でバウンスまでも備える「リチュア」の切り札《イビリチュア・ジールギガス》、機械族の展開を補助する《アイアンコール》、《カゲトカゲ》に似た性質を持つ《ブリキンギョ》、「ヴェルズ」のみならず様々なデッキに投入できる優秀な回避能力を持つ《ヴェルズ・サンダーバード》、墓地から直接攻撃を防ぐ事ができる《異次元エスパー・スター・ロビン》など、デュエルターミナルのフィナーレに相応しい優秀なカードが多数収録されました。

 

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また、同日発売の「オーバーレイガイド2」の付属カードは、光属性縛りを持つものの、場の「セイクリッド」を魔法、罠から守るランク4《セイクリッド・オメガ》が登場。単体性能もさることながら「セイクリッド」デッキにおいては「オメガプレアデス」といった強力な布陣を敷く事が可能となりました。

 

■2012年2月3日 遊戯王ZEXAL 第2巻発売

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更に漫画出身カードより、ランク4待望の除去能力を持つ《No.50 ブラック・コーン号》が登場。攻撃力の低さが多少気になるものの、《ガチガチガンテツ》《発条機雷ゼンマイン》等の破壊耐性を持つ面倒なモンスターを手早く処理でき、時には1000ポイントの引導火力とも成り得る優秀さを見せてくれます。

 

■2012年2月18日 GALACTIC OVERLORD発売

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そして年明け後最初のパックが発売しました。

本弾で新たに登場したカテゴリ「聖刻」は、被リリース時にドラゴン族通常モンスターを展開することができる上級モンスター主体のカテゴリで、専用サーチの《召集の聖刻印》や、ドラゴン族の切り札《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》らを駆使した展開力と、強力なランク6エクシーズの《セイクリッド・トレミスM7》や本弾で同時に登場した《フォトンストリーク・バウンサー》などで高い制圧力を発揮し、環境入りを果たすことになります。

カジュアルにおいても、「帝」などとの親和性が高い《聖刻龍-トフェニドラゴン》や独特のリクルート条件を持つ《聖刻龍-ドラゴンヌート》らを用いたデッキが続々と考案され始めました。

また、初のランク8である《聖刻神龍-エネアード》が登場。高い攻撃力と対象をとらない1:1除去効果を持っているものの、ランクの関係上「聖刻」そのものでは召喚が容易でなかったため、《神獣王バルバロス》等を使用するデッキでのフィニッシャーとして利用されることとなります。

また、聖刻の主要展開手段の1つであるランク6《聖刻龍王-アトゥムス》やランク5のメイン火力《No.61 ヴォルカザウルス》らのデメリットを帳消しにできる《迅雷の騎士ガイアドラグーン》が登場。あらゆるランク5、6から貫通能力を持つATK2600に化ける事ができる汎用性の高さは様々なデッキで活用されていきます。

その他、複数のデメリットを持ちながらハンドアドバンテージを取れる《カードカー・D》、「聖刻」らと相性のいい《竜魔人 クィーンドラグーン》、手札に加えやすい戦士族であり、手札から攻撃を防ぐ事ができる《ガガガガードナー》、制限解除された《サイクロン》に続くバック除去《ナイト・ショット》等のカードが登場、主要なランクのエクシーズモンスターが出そろい始め、エクシーズ環境はさらなる多様化を見せていきます。

 

 ■2012/2/21 Vジャンプ2012年4月号発売

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最新弾の《聖刻神龍-エネアード》に続き、ランク8のエクシーズモンスター《No.15 ギミック・パペット-ジャイアントキラー》が登場しました。

攻撃力自体はかなり低いものの、状況次第では1度に《No.61 ヴォルカザウルス》2回分の働きができ、既にエクシーズモンスターが多数派を占めていたカジュアル環境でも強烈な引導火力として注目されました。

エクシーズを破壊できずとも単純な除去要因として使用できるので、シンクロ主体デッキ相手でも死に札にならないのもポイントです。

 

■2012年3月1日 禁止・制限改訂

そしてエクシーズ環境3回目の制限改訂がやって来ました。

今回の変更点は以下のとおり。(太字:規制強化、通常字:規制緩和

・禁止

《グローアップ・バルブ》《スポーア》《氷結界の龍 トリシューラ》《ダスト・シュート》

・制限

《神秘の代行者 アース》《TG ストライカー》

・準制限

《輪廻天狗》マシュマロン》《ライトロード・サモナー ルミナス》《緊急テレポート》《レベル制限B地区》《紫炎の狼煙》《激流葬》

・制限解除

リビングデッドの呼び声

 

ダンディライオン》《ローンファイア・ブロッサム》と併せて「植物族出張セット」等と呼ばれ様々なデッキで活躍してきたチューナー《グローアップ・バルブ》《スポーア》と、それらを活用するデッキの強力なアドバンテージ源《氷結界の龍 トリシューラ》が遂に禁止カードに指定されました。

その他にも「代行天使」のサーチャー兼チューナー《神秘の代行者 アース》や、汎用性の高い効果を持ち、こちらも出張が多く見られた《TG ストライカー》が制限カードに指定されるなど、シンクロ召喚主体のデッキがほぼ環境から消滅する結果となりました。

一方で、自身の効果で特殊召喚できるチューナーが増えた影響か《緊急テレポート》が準制限に緩和、前改定で《メンタルマスター》をも奪われた「サイキック族」にようやく復活の兆しが見られます。

また、レベルを持たないエクシーズが多数派になり、《大嵐》《サイクロン》が蔓延する環境になった事もあって《レベル制限B地区》が準制限に。しかし、シンクロ中期以降からロックデッキそのものが成立しにくくなっているのもあり、以前と同じ運用方法は通用しない状態です。

更に相手のメインフェイズに発動できる数少ない全体除去《激流葬》が準制限カードに緩和されました。これによって相手にバックがあるうちは迂闊に展開することができなくなり、環境高速化の抑制に一役買うこととなります。

そして、当時はまだ日本未発売カードだった《輪廻天狗》(英名《Reborn Tengu》)が準制限カードに指定される前代未聞の事態に。海外ではこのカードと前述の植物族を中心としたシンクロ召喚が主流であったため、それを抑制するための措置であったようです。

その他、前改定に引き続き汎用蘇生札の《リビングデッドの呼び声》が緩和され、遂に制限解除されました。環境の推移によって「罠」であること、「永続カード」であることのデメリットが目立つようになり、このような結果になりました。とはいえ、とりわけカジュアルにおいては展開手段としてよく利用されており、様々なデッキで起点として、また相手の除去後のリカバリーとしての用途は健在です。

 

■2012年3月17日 スターターデッキ2012発売

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2012年のスターターデッキが発売。ここでエクシーズが登場して1年が経過しました。

今回はエクシーズモンスターが5枚付属されるという、例年より少し豪華なラインナップとなっています。

一番の目玉カードはランク4汎用であり、自身を含めた「魔人」エクシーズモンスターに素材を身代わりにする破壊耐性を付与する効果と、素材を消費して相手モンスター1体を裏側守備表示にする効果を併せ持つ《交響魔人マエストローク》でしょうか。

このカードの登場により、ランク4エクシーズは「守備力1800未満のモンスターの突破」「相手の永続・誘発・誘発即時効果の遮断」「守備力2300、2回までの破壊耐性を持つ壁」を一度に手に入れたこととなります。

特に今までのランク4では対応が困難だった《E-HERO ダーク・ガイア》のような高打点・低守備力のモンスターや、《ナチュル・ビースト》のような拘束力の高いモンスターを乗り越えられるため、非常に高い評価を得ていました。

その他の新規エクシーズモンスターは全てランク3であるため《交響魔人マエストローク》とのシナジーには期待がしづらいものの、「魔人」の攻撃時に攻撃力を2倍にすることができる《弦魔人ムズムズリズム》、「魔人」に2回攻撃を付与する《管魔人メロメロメロディ》、エクシーズモンスターのメタと「魔人」の全体強化を兼ねる《太鼓魔人テンテンテンポ》と、何れも決して侮れない性能を持つモンスターらが登場しました。

《弦魔人ムズムズリズム》は《No.30 破滅のアシッドゴーレム》と同等の瞬間火力を出すことが出来る上にあちらのデメリット効果がなく大型モンスターの処理に優れ、《管魔人メロメロメロディ》は《ダイガスタ・フェニクス》と同様に単体で2800のライフを削ることができ、《太鼓魔人テンテンテンポ》は《発条機雷ゼンマイン》等の居座りで力を発揮するエクシーズに対して有効と、三者三様の効果でそれまでランク4に比べ非力だったランク3の幅が一気に広がりました。

 

■2012年4月14日 RETURN OF THE DUELIST発売

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エクシーズ環境2年目の最初のエキスパンション「RETURN OF THE DUELIST」の発売です。

看板モンスターは素材に戦士族の縛りを持つランク4《H-C エクスカリバー》です。

1ターンのみ4000の瞬間火力が出るこのモンスターの登場により、【HERO】【忍者】を始めとした戦士族デッキの多くで大型モンスターの突破が可能となり、2つ前のエキスパンションで登場した《機甲忍者ブレード・ハート》らと併せライフを一気に削る【アライブHERO】等のデッキも登場する事となりました。

また、後にトーナメント環境にも進出する「魔導書」や「先史遺産」などが初登場したものの、現時点ではカードパワーの高いカードは多くなく、それぞれの特色を活かしカジュアルにおいて長らく好まれました。

他にもレベル3・4モンスターの展開力に長ける機械族カテゴリ「ギアギア」や、ほとんどのカテゴリで重視されていた墓地アドバンテージを投げ捨てたカテゴリ「マドルチェ」等、新規テーマが多数登場しました。

特に「ギアギア」のエースモンスターに等しい《ギアギガント X》は【ガジェット】を始めとした既存のデッキとも相性がよく、機械族の新たなアドバンテージ源として活躍していきます。

また「帝」との相性に優れる《イリュージョン・スナッチ》や、今まで難易度の高かった高ランクエクシーズを補佐する《ギャラクシー・クィーンズ・ライト》、本エキスパンション以降各属性に類似カードが登場する事となる《地霊神グランソイル》や《砂塵の騎士》等、後々のカードや環境に影響を与えるカードが多数登場したエキスパンションであったと言えるでしょう。

 

■2012年7月21日 ABYSS RISING発売

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続いてのエキスパンション、ABYSS RISINGです。

前回のエキスパンションは地属性にまつわるカードが多かったですが、今回は水属性が主体のエキスパンションとなりました。

それを象徴する新規カテゴリが「水精鱗」です。

自分の手札を捨ててアクションを起こすカードと、捨てられた時に誘発するカードの組み合わせでアドバンテージを取るこのカテゴリは、ストラクチャーデッキにて登場した「海皇」と非常に強いシナジーを形成しており、これらをバランスよく組み合わせたデッキが環境に進出する結果になりました。

その他にもゆるい条件で2体のモンスターをリクルートできる《素早いアンコウ》や、水属性のレベルを上昇できる《忘却の都 レミューリア》等の柔軟性に富む水属性モンスターが多数登場しました。

また、ステータスは劣るもののエクシーズ素材として有能な《サイバー・ドラゴン》の類似カード《太陽風帆船》、墓地のモンスター2体でエクシーズを行える強力な魔法カード《高等紋章術》を武器にする「紋章獣」、前エキスパンションの《ギャラクシー・クィーンズ・ライト》に続くレベル操作魔法《タンホイザーゲート》、攻撃力3000までに対抗できるランク4待望のモンスター《ガガガガンマン》らが登場、低ランクから高ランクまで様々なエクシーズを補佐してくれるカードがバランスよく収録されました。

 

■2012年8月4日 最強ジャンプ2012年9月号発売

■2012年8月13日 週刊少年ジャンプ2012年35号発売

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尺の都合上、雑誌特典2つを同時に紹介します。

Vジャンプ」以外の月刊誌に遊戯王カードが特典として付属するという非常に珍しい事態が発生しました。

それが後に登場するカテゴリ「炎星」のランク3《炎星皇-チョウライオ》です。

炎属性であればあらゆるモンスターをサルベージできる汎用性の高い効果とランク3内では比較的高いATK2200を持つため、炎属性デッキの新たなアドバンテージ源となる可能性を秘めていました。

また、そのターン既に召喚したモンスターも後半の制約を受けずサルベージできる裁定が下ったため、より高い汎用性を持つに至りました。

しかし、炎属性はあまり展開手段に恵まれている属性ではなく、召喚そのものの難しさが足を引っ張りがちでした。

そんな時に登場したのが、《ジャンク・シンクロン》の流れを組むチューナー、《炎星師-チョウテン》です。

シンクロの制限、蘇生対象の制限、攻撃に関する制限と多くの縛りを持ちながら、先のチョウライオや《獣神ヴァルカン》等を1枚から出せるため、「炎星」内のみに収まらない活躍が期待できました。

 

■2012年8月21日 Vジャンプ2012年10月号、ザ・ヴァリュアブル・ブック15発売

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書籍付属カードが一気に3枚登場しました。

Vジャンプの特典として登場したのが、水属性縛りを持つもののランク4素材2体の最高基本攻撃力を持ち、エクストラデッキのエクシーズを展開できる《バハムート・シャーク》です。

登場当初は素材のないエクシーズを呼び出してもほぼアタッカーにしかできず、かといってその用途では自身が高い攻撃力を活かせなくなるジレンマを抱えていたため、あまり評価が高いとは言えない状態でしたが、後に様々なエクシーズサポートや対応カードが登場することによって段々と強力になっていきます。

更に同日発売のヴァリュアブル・ブック15には、新たな特殊勝利を内包するランク8の《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》と、エクシーズモンスターへの強烈なメタ効果を持つ《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》が登場。

どちらも素材が3体必要なため汎用性が高いとは言いづらいものの、《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》は専用デッキでの活躍が見込め、《No.69 紋章神コート・オブ・アームズ》は相手のエクシーズを全て無力化しつつ状況に応じて自分のエクシーズをコピーできることもあり、レベル4が3体並びやすいデッキではエクストラデッキに忍ばせておけるメタカードとしての役割が持てます。

 

■2012年9月1日 制限改訂

・禁止カード

《未来融合-フューチャー・フュージョン》《氷結界の龍 ブリューナク》

制限カード

《甲虫装機 ダンセル》《甲虫装機 ホーネット》《イビリチュア・ガストクラーケ》《発条空母ゼンマイティ》《カオス・ソーサラー》《レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン》《血の代償》《スポーア》《月読命

準制限カード

《魔界発現世行きデスガイド》《レスキューラビット》《E-エマージェンシーコール》《強欲で謙虚な壺》《召集の聖刻印》《ヒーローアライブ》デブリ・ドラゴン》《神秘の代行者 アース》《BF-月影のカルート》《名推理》《聖なるバリア-ミラーフォース-》

・制限解除カード

《ネクロ・ガードナー》《マシュマロン》《緊急テレポート》《デステニー・ドロー》《光の護封剣》《レベル制限B地区》《魔法の筒》

 

長らく「ドラゴン族」を始めとした様々なデッキで墓地肥やしとして活躍した《未来融合-フューチャー・フュージョン》と、レベル6シンクロの除去・再利用を一手に担っていた《氷結界の龍 ブリューナク》が遂に禁止カードに。

また「甲虫装機」「リチュア」「ゼンマイ」「聖刻」「HERO」など様々なデッキの中核となるカードが多数制限・準制限カードにされるなど、エクシーズ環境全体で見てもかなり大規模な規制が行われました。

一方で《スポーア》《デブリ・ドラゴン》《神秘の代行者 アース》《緊急テレポート》などチューナー関連カードの緩和や、エクシーズの登場と魔法・罠除去の増加による《聖なるバリア-ミラーフォース-》《光の護封剣》《レベル制限B地区》らの緩和など、環境の固定化を防ぐための措置も比較的多くとられる改定となりました。

 

■2012年9月15日 デュエリストパック カイト編発売

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前年の遊馬編に続いて、デュエリストパック化の枠を勝ち取ったのが、アニメにおいて「ナンバーズハンター」として登場し、《銀河眼の光子龍》をエースとする遊馬のライバル「天城カイト」でした。

今回のパックはそんなカイトの切り札《銀河眼の光子龍》の名前の一部を引き継ぐカテゴリ「フォトン」及び「ギャラクシー」の関連カードが多数収録されました。

新規エクシーズモンスターは、パッケージにも写っているランク4の《輝光子パラディオス》です。

エクシーズ素材に光属性の縛りを持つものの、相手モンスター1体を一瞬で無力化することができ、役目を終えた後はドロー効果でディスアドバンテージを軽減する強力なカードです。

また、汎用性の高かった《フォトン・スラッシャー》と併せてランク5エクシーズを狙うことができる《フォトン・サテライト》、同じくランク5エクシーズをサポートできる《フォトン・スレイヤー》、《超銀河眼の光子龍》を始めとするランク8エクシーズをサポートしてくれる《銀河の魔導師》《銀河騎士》、フォトン・ギャラクシーの蘇生札《銀河零式》や、3体のモンスターを一挙に蘇生できる《未来への思い》等のカードが新たに登場しました。

 

■2012年10月13日 EXTRA PACK 2012発売

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今年のEXTRA PACKは例年より大きな話題を呼びました。

主な理由としては、来日以前に規制がかかる異例な事態を引き起こした《魔界発現世行きデスガイド》《輪廻天狗》の2枚の登場が挙げられるでしょう。

それらだけではなく、ランク5の汎用除去《終焉の守護者アドレウス》、ドラゴン族の2000バニラ《アレキサンドライドラゴン》、《エヴォルカイザー・ラギア》に続く恐竜族の強力ランク4《エヴォルカイザー・ドルカ》、単体で無限に除外ゾーンに逃げられる《ゼンマイラビット》らを始めとした強力な海外新規カードが一斉に来日しました。

 

■2012年11月17日 COSMO BLAZER発売

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通常エキスパンションで地属性、水属性が順に強化されてきた2012年度の3つ目は大方の予想通り炎属性の強化となりました。

新規カテゴリは「炎舞」と名のつく永続魔法、永続罠を操る「炎星」です。

中でも獣戦士族モンスターの汎用サーチ兼パンプアップを備える《炎舞-「天キ」》によって、炎星だけでなく様々なデッキが強化されました。

また、前パックで少しだけ登場していた「紋章獣」が大幅に強化。2000の攻撃力と緩い条件でサーチ効果を発揮できる《紋章獣レオ》を始めとしたサポートカードが大量に登場し、実戦級のデッキとしてのし上がってきました。

それらを後押しするかのように、《恐牙狼 ダイヤウルフ》が登場。ランク4で《スクラップ・ドラゴン》と類似した1:1除去が可能となり、相手への干渉力に乏しかったランク4の汎用性が更に上昇しました。

その他にも、何故か今パックで登場した風属性の強力なランク4《電光千鳥》、ランク1の優秀な壁モンスター《シャイニート・マジシャン》、召喚難易度は高いものの強烈な全体除去能力を持つ《No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon》、《ナチュル・ビースト》らを始めとした、場にいるだけで相手を強く牽制するモンスターへの対抗策として有用な《ブレイクスルー・スキル》などが登場しました。

 

■2012年11月23日 デュエリストセット  ver.ライトニングスター・ver.ダークリターナー・DX ダブルユニオン発売

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DT出身ということで入手の難しかった「セイクリッド」「ヴェルズ」が纏めて収録されたデュエリストセットが登場。

更に新規カードとして、それぞれのカテゴリに対応する同一能力を持つ《セイクリッド・ソンブレス》《ヴェルズ・ケルキオン》が登場。

サルベージ効果、それに追随する召喚効果、リリース軽減効果の3つを持ち、それぞれのカテゴリの展開力の向上に一役買いました。

 

■2012年12月21日 Vジャンプ2013年2月号発売

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年末のVジャンプにて登場したのが、またしてもランク4のエクシーズモンスター《No.106 巨岩掌ジャイアント・ハンド》です。

攻撃力、守備力に少々の不安はあるものの、相手モンスターの効果無効・表示形式変更不可にする誘発即時効果を持ち、相手のモンスター効果を牽制することができます。

素材を2つ消費するため、一度きりの使用となってしまうものの、モンスター効果を主体とする相手にはアクションの追加を強いることができ、状況次第で高い拘束力を発揮します。

 

■2012年12月22日、23日 ジャンプフェスタ2013開催

今回のジャンプフェスタでも、新規プロモーションカードと先行販売のPREMIUM PACKが登場しました。

プロモーションカードでは禁止カードとなった《氷結界の龍 ブリューナク》に代わるバウンス効果を持ち、先の炎星らともシナジーのあるシンクロモンスター《獣神ヴァルカン》、墓地の光属性・闇属性1枚の消費で展開でき、互いをサーチし合うことができる《輝白竜 ワイバースター》《暗黒竜 コラプサーペント》などが登場、特に後者は墓地アドバンテージの稼ぎやすい両属性の展開を後押ししてくれます。

また、PREMIUM PACK15ではアニメ「遊戯王ZEXAL」の人気キャラクター「Ⅳ」の使用するカテゴリで、レベル8モンスターの展開に定評がある「ギミック・パペット」が新規カテゴリとして登場した他、漫画版「遊戯王5D’s」のシンクロモンスター《機械竜 パワー・ツール》《妖精竜 エンシェント》などが登場。ここにきてシンクロ召喚が段々と息を吹替えしてきました。

 

 

以上で、2012年の1年間で登場した主要カードをご紹介致しました。

前回の「其の壱」の記事からかなり長期間更新が滞ってしまい、大変申し訳ございませんでした。

次回「其の参」にて、「エクシーズ召喚登場後のカジュアル環境の変遷」の記事は最後となる予定でございます。

次回の記事は2013年始~2014年3月までの紹介となりますので、前回及び今回以上の長文記事となる可能性が高いです。

できるだけ閲覧の負担とならないよう、私のほうでも調整を加えていく予定ではございますが、ご了承下さいますようお願い致します。

 

それでは、また次回の記事にてお会いしましょう。

 

6月13日追記:「其の参」公開致しました。

エクシーズ召喚登場後のカジュアル環境の変遷 其の参 - Casual Duel Consideration